賃貸の保証金とは? 保証金はこれだけ戻ってくる
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引っ越し
初期費用で保証金が100万円以上も必要なの?
関西で賃貸物件を借りる際、保証金の高さに驚いた人もいるのではないでしょうか。
関東では「敷金」・「礼金」という制度ですが、主に関西では「保証金」・「敷引き」という制度が一般的です。
良く似ているような制度にも思えますが、少し異なります。私も制度を理解するまで何度も頭をひねりましたが、意外に簡単である事がわかりました。
今回は、関西の保証金・敷引きの制度について、具体的に保証金はいくら戻ってくるのか具体例を含めてわかりやすくお伝えします。
まずは正しく理解をしていただくために、賃貸の保証金についてご説明します。
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賃貸の保証金とは?
関西方面では、賃貸物件を借りる際に保証金が必要な事が一般的です。
保証金とは、借り主が賃貸物件を借りる際、貸し主に支払うお金のことで、家賃を滞納した場合の補償金や、退去時の部屋のクリーニング代などの原状回復や設備の修繕費用にあてられます。現状回復や設備の修繕費用は、退去時に「敷引き」というある一定の費用が保証金から引かれて借り主へ返還されます。この点で保証金は関東での敷金に少し性質が似ています。
関東の敷金と大きく違う点があります。
保証金は、通常家賃の6~10ヵ月分とされている事が一般的で、関東の敷金の1-2か月と比較するととても期間が長く高額な費用が必要となる事です。例えば、家賃が12万円の場合、保証金が10か月とすると、120万円が賃貸契約時に必要になるという事です。
現在では3~6ヵ月分が一般的になりつつあります。しかし、これでも、例えば、家賃が月10万円の物件の場合、保証金は3か月~6か月という事は、30万円~60万円になります。関東の敷金でしたら10万~20万円が一般的なので、比較するととても高額です。
この金額の保証金を契約時に貸し主に納め、退去時に「敷引き」と言われる、ある一定の費用が差し引かれて戻ってきます。普通に生活していれば、最終的には「保証金」から「敷引き」という規定されたある金額を引かれた金額は返金されるの安心ですが、一時的に高額な費用を用意する必要があるので、家賃が高額になるほど、関東よりは借りにくくなる傾向があります。
保証金・敷引きの制度は、関西・中国・九州地方の一部で実施されています。
では、次に保証品から差し引かれる修繕費等の「敷引き」とは何かについて詳しくご説明いたします。
敷引きとは?
敷引きとは、賃貸物件を契約する際に納める保証金から差し引かれるお金のことです。
敷引きは、一般的にクリーニング代など、部屋の原状回復のための費用にあてられます。この敷引きされる金額は契約時に決まっており、家賃の滞納もなく、設備の修繕などが必要でない場合でも必ず差し引かれます。敷引きされる金額は、家賃の1~3ヵ月分が一般的です。
敷引きの金額は決まっていますが、極端に部屋を汚してしまったり、設備の修繕が必要な場合などには敷引き以外に保証金からさらに差し引かれる場合があります。
注意しなければならないのが、物件によっては保証金と敷引きが同額に設定されており、退去時に1円も戻らないケースです。初めて賃貸物件を契約する人にとっては理解するのが難しい敷引きという制度、よくわからないままに契約してしまうと、戻ってくると思っていたお金が戻らない、なんてことがあります。契約する際には、契約内容をよく理解しておきましょう。
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関東のように、礼金という貸し主に無条件にお金を上げる制度はありませんが、敷引きが、家賃の1~3か月と決まっていますので、実際には、クリーニング代以上の金額が無条件に貸し主に渡る可能性があり、この点では、礼金のような役割と考える事もできますし、おおざっぱに考えると、礼金の変わりに高額な敷金が退去時に引かれると考える事もできます。
関東と関西では、結局、名前が違うにせよ、あまり制度に大きな差はないのかもしれませんが、関西の方が初期費用が高額な事は間違いないようです。
いくら費用が必要でいくら戻ってくるのか?
保証金と敷引きのことはなんとなく理解できたと思いますが、実際に関西で家を賃貸する時に実際にいくら必要なのかシミュレーションしてみます。
具体例として、次の賃貸物件の契約を想定します。
- 家賃:10万円
- 保証金:6ヵ月
- 敷引き:2ヵ分
- 仲介手数料:1ヵ月
保証金: 10万円×6ヵ月=60万円
敷引き: 10万円×2ヵ月=20万円
仲介手数料:10万円×1ヵ月=10万円
契約時:保証金 60万円+仲介手数料10万円=70万円支払
退去時:保証金 60万円-敷引き20万円=40万円返還
(追加で修繕等必要な場合はさらに差し引かれる)
これを関東の敷金・礼金制度にあてはめるとどうなるでしょうか。
具体例として、次の賃貸物件の契約を想定します。
- 家賃:10万円
- 敷金:2ヵ月
- 礼金:2ヵ分
- 仲介手数料:1ヵ月
敷金 10万円×2ヵ月=20万円
礼金 10万円×2ヵ月=20万円
契約時:敷金 20万円+礼金20万円+仲介手数料10万円=50万円支払
退去時:敷金20万円-クリーニング代(約敷金1か月分10万円)=10万円返還
(礼金は戻ってこない。追記で修繕費が必要な場合はさらに引かれる)
上記の具体例の場合、結論を言うと、契約時に関西は70万円支払、関東は50万円支払で関西の方が20万円高額ですが、退去時は、関西の方は40万円返還、関東は10万円返還となり、最終的に関西の方が返還される金額多い結果です。
一般的に、初期費用は関西の方が高額だが、礼金のようにお礼として貸し主に上げる費用がない分、総支払額は関西の方が安くなる傾向が多いようです。
まとめ
賃貸の保証金とは? 保証金はこれだけ戻ってくる のまとめです。
- 保証金とは、借り主が賃貸物件を借りる際、貸し主に支払うお金の事
- 保証金は、
-家賃を滞納した場合の補償金、退去時の部屋や設備の修繕費用にあてられる
-退去時に「敷引き」というある一定の費用が引かれて借り主へ返還される
-家賃の6~10ヵ月分が一般的 - 敷引きとは、賃貸物件を契約する際に納める保証金から差し引かれるお金の事
- 敷引きは、
-クリーニング代など、部屋の原状回復のための費用にあてられる
-家賃の滞納もなく、設備の修繕などが必要でない場合でも必ず差し引かれる
-家賃の1~3ヵ月分が一般的
いかがでしたでしょうか?
初めて関西で賃貸契約する時には初期費用の高さに驚く人も多いと思います。私も契約時に100万以上用意する必要が出たときは、顔が真っ青になりました。
保証金・敷引き制度の場合は敷引きでいくら差し引かれるかが重要になります。契約前にこの2点をきちんと確認しておいてください。
関西の保証金・敷引きの制度は過去からの慣習でありますが、関東と同じように敷金・礼金で取引される物件も増加してきました。これは、初期費用を抑えて借りやすくするための措置と思います。
毎日住む家なので、制度を良く理解して納得した上で賃貸して下さいね。
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