マーティンルーサーキングデイ （Martin Luther King Day）　アメリカの休日

マーティンルーサーキングデイってご存知ですか？

マーティンルーサーキング氏は、人種差別を非暴力で解決しようと活動した平和主義者です。武力による解決が一般的であった中、非暴力で解決する活動を行いました。彼はどんな人物で、どんな功績を残したのでしょうか？

今回はマーティンルーサーキングデイについて、休日制定の背景や、この日には何をするのかをお話します。

マーティンルーサーキングデイって？

マーティンルーサーキングデイとは、1964年にノーベル平和賞を受賞した公民権運動の先駆的なリーダーの一人、マーティン・ルーサー・キングを称える祝日です。

1月の第3月曜日がこの祝日ですが、2016年は1月18日（月）です。

マーティン・ルーサー・キングは、人種差別に対する非暴力逃走を推進するために会議を設立、その後何年にもわたって、数多くの非謗力抗議活動を主導した牧師です。大学卒業後、ペンシルベニア州のクローザー神学校を経てバプテスト派の牧師となりました。その後1955年にボストン大学神学部で博士号も取得しました。

彼がアラバマ州バーミンガム市の留置場で書いた手紙に有名な言葉ですが、「いかなる場所の不正も、あらゆる場所の公正への脅威となる」というものがあります。また、1963年にキング博士がリンカーン記念堂の階段で行った“I Have a Dream.”「私には夢がある」という演説は、彼の数ある演説の中でも最も力強く雄弁なものであり、翌1964年にキング博士は、非暴力の抗議活動を主導したということでノーベル平和賞を受賞しました。

ちなみに、彼の父親の名前もマーティンルーサーキングで、息子に同じ名前を付けたため、父親は、マーティンルーサーキング、シニア、本人はマーティンルーサーキング、ジュニアとして区別されています。

休日制定の背景は？

多くの南部の州と同様に、アフリカ系米国人が人種主義や人種差別、不公正な法律によって屈辱を受けている実情を見たキング博士は、人種差別撤廃に対して精力的に活動してきました。しかし、キング博士は暗殺され、世界中が、この平和的で偉大な人が失われたことを悲しみ、マーティン・ルーサー・キングの日をめぐって論議が続きました。彼の誕生日の１月15日を法定休日とすることを住民たちは訴え、多くの州では、すでにその日が休日となっていました。

また、キング博士が暗殺された日を休日にすることを求める人々もいたため、最終的に、ロナルド・レーガン大統領が、1月の第3月曜日をマーティンルーサーキングデイとすることを宣言したのです。

この日には何をするのか？

毎年マーティンルーサーキングデイになると、各地で、キング博士と、人種差別をなくす目的で公民権運動を続けてきた彼の夢を称え、静かな追悼式が開かれたり、大がかりな式典や、公開討論会で社会的公正について話し合うイベントが催されたりします。学校では、どの学年でも、人種差別、平等、平和について教えるための授業やイベントが行われ、宗教界の指導者たちは、生涯を平和に捧げたキング博士の活動を称える説教をします。

ラジオやテレビは、この日にちなんだ歌や演説を放送し、公民権運動の歴史やキング博士の一生とその時代のハイライトを紹介する特別番組が組まれます。

今日、マーティンルーサーキングデイには、百以上の国の人々が慰霊祭に参列し、それらの地域でボランティアをしているようです。ちなみに、ジョージア州アトランタにあるキングセンターでは様々な催し物を行い、地域の住民たちがキング牧師の生涯をパレードやコンサートや慰霊祭を通してお祝いをします。

 まとめ

マーティンルーサーキングデイのまとめです。

• 1964年にノーベル平和賞を受賞した公民権運動の先駆的なリーダーの一人、マーティン・ルーサー・キングを称える祝日
• 人種差別を非暴力で解決しようと活動した平和主義者
• 手紙の有名な言葉は、「いかなる場所の不正も、あらゆる場所の公正への脅威となる」
• 有名な演説は、”I Have a Dream.”「私には夢がある」
• 平和的で偉大な人の喪失を惜しみ、レーガン大統領がアメリカ合衆国の祝日として制定
• この日は、各地で追悼式が開かれ、特別番組が放送される

いかがでしたでしょうか？

世界中には色々な休日がありますが、ここまで盛大に、多くの住民に尊敬された人の記念日がつくられるというのは、すごいことですよね。亡くなったとしても、その意志を引き継いでいく、それを忘れないために国民の祝日にし、祝い続けるというのは、とても素晴らしいと思います。