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AIIBに日本が不参加の理由 中学生でもわかる!! 

公開日: : 最終更新日:2015/06/17 アメリカ, 中国 ,

通称、「AIIB」。アジアインフラ投資銀行

中国主導などと、最近よくニュースで聞きますが、これはいったいどんな銀行なのでしょうか。

説明してと言われても、説明しにくい内容ですよね。

説明を読んでも難しい内容ばかりだし、専門家のコメントを聞いてもよくわかりません。

しかし、ご安心ください。

今回は、そもそもAIIBとは何か? という基本部分から、あなたのために、できる限りわかりやすくまとめました。

また、日本はなぜ参加しない立場をとっているのか、日本の立場から理由を探っていきます。

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AIIB(アジアインフラ投資銀行)とは?

 「AIIB(アジアインフラ投資銀行)」とは、中国が中心となって2015年中に設立しようとしている国際金融機関のことです。

AIIB(アジアインフラ投資銀行)の設立の目的は、「アジアの発展途上国へ融資し、インフラ(道路、鉄道、学校、電気、水道など)を整備する」事です。

初代総裁を中国人、本部を香港に設置することが検討されています。

また、中国のほか、韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)などが参加する予定で、資本金は設立時は500億ドルとされています。

ちなみに、中国が最大出資国になる予定です。

設立に対しては、発展途上のアジア諸国から歓迎の声が上がっています。

AIIB(アジアインフラ投資銀行)の特徴は、次の通りです。

  • 投資の審査から決断が速い
  • 費用が安い(建設費等)

しかし、似た存在として「アジア開発銀行(ADB)」があります。

なぜ、似たような銀行を新たにつくるのでしょうか?

この銀行との違いについて、次はみていきましょう。

1

ADB(アジア開発銀行)との違いは?

 「AIIB(アジアインフラ投資銀行)」の主な目的は、アジアの発展途上国へ融資し、インフラを整備を支援することです。

しかし、すでに1966年にほぼ同じ目的でつくられた銀行が存在します。

それは、「ADB(アジア開発銀行)」です。

アジア開発銀行の設立の目的は、「アジア・太平洋における経済成長及び経済協力を助長し、開発途上加盟国の経済発展に貢献する」事です。

特徴としては、日本とアメリカ合衆国が最大出資国として主導権を握っています。

ADB(アジア開発銀行)の特徴は、次の通りです。

  • 投資の審査から決断が慎重
  • 設備の信頼性が高い

では、なぜ中国は「AIIB(アジアインフラ投資銀行)」を設立したがっているのでしょうか。

ADB(アジア開発銀行)の問題点を解決する目的がありました。

まず、発展途上のアジア諸国からは、早く、安くインフラを整備して欲しいのに、ADB(アジア開発銀行)からの融資は、返済能力があるかの審査のためにとても時間がかかるという問題です。

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さらに、建設も一流の企業が対応するために、耐久性や信頼性は高いのですが、費用が高いという問題点もありました。

これらの理由は、表向きの理由ですが、確かに的は得ています。

中国がAIIB(アジアインフラ投資銀行)を設立したい本当の理由は、近年GDPで日本を抜いたこともあり、経済・金融面でさらにアジアにおける主導権がほしいという事です。

「ADB(アジア開発銀行)」はすでに日本とアメリカの影響が強く、中国の考えが強く入る余地はあまりありませんでした。

だから中国は、自国が主導権を握って運営していきたいという動機から、「AIIB(アジアインフラ投資銀行)」の構想を打ち出したのでした。

では続いて、なぜ日本は「AIIB(アジアインフラ投資銀行)」に参加しないのか、についてみていきましょうか。

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日本が参加しない理由はこれ

日本が参加を見合わせている1つに、「中国がすべての投資先と投資額の決定権」をもつ点です。

当然、投資が妥当じゃなくても、中国の都合で勝手に決めることができて、いくらでも不正ができるのです。

例えば、建設会社を使う場合は、中国の安い会社を決める事が出来て、中国にとって大きな利益となるような対応も可能になります。

また、中国を支持してもらう見返りに投資を優先する事も可能になります。これも、中国にだけ大きな利益としかなりません。

一方、中国が決めた投資でも責任は出資国すべてにあります。

万が一、手抜き工事をして多大な損害が出た場合、投資の決定権がないのに責任だけを負わされる事になります。

もし、1度でも多大な損害がでれば、銀行は破たんしてしまうでしょう。こんな銀行には安易には参加はできませんね。

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まとめ

AIIB(アジアインフラ投資銀行)とは? なぜ日本は参加しないのか?のまとめです。

表にまとめました。

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いかがでしたでしょうか?

中国主導で構想されている「AIIB(アジアインフラ投資銀行)」。

日本としても早急に信頼性高いインフラを発展途上のアジア諸国に導入していく宿命はあると思います。

一方、自国の利益を全面に出すようなインフラ整備目的であれば、日本は参加できないのだとは思いますが、日本、米国が主導する、ADB(アジア開発銀行)と協力してアジア全体の発展のために貢献すべきと思います。

今後、中国がアジアのリーダー的役割を担うなら、自国の利益でなく、アジア全体の経済発展を第一に考え、AIIB(アジアインフラ投資銀行)の役割やビジョンを明確にして行く必要があると考えています。

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Comment

  1. さつまっぽ より:

     ところで6月になったが、AIIBバスは発進したのだろうか。しかも、AIIBを大絶賛し政府の在り方を批判していた方々はどうなったのだろうか。
     結局のところ有識者と名乗るエライ方のアサハカサが表だって最高のパフォーマンスだった。もう少し、高学歴なのだから教科書にノッテいないこともお勉強するべきだろう。

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